「何でもやってみる」気持ちで前向きに

 ある雑誌で、ご年配になって料理家デビューされた男性の記事を読みました。記者になりたかった夢を諦め、ご家族、兄弟を養うために炭鉱、鉄鋼の仕事をされた由。定年後、悠々自適のはずが、ひょんなことから「長男のお嫁さん」を手伝い、それがまた新たな仕事となり、いまや大活躍の毎日です。ご存知の方は多いでしょう。

 もともと大変頭脳明晰な方だとわかりますが、ご本人はいたって謙虚で、「運が良かった」と仰います。でも、この世代の日本人男性で、「息子のお嫁さん」が料理の道に行きたいと希望した時に、「俺が家事を引き受けるから、どんどんやれ!」と言える人が、はたしてどれだけいることか。そのことだけでも気持ちの広さに驚きます。

 「何でもやりたいことはやってみること…俺達の年になれば、後ろに「ガンバコ(棺桶)」待ってんだから」と…。棺桶と言ってしまうとリアルですが、この「ガンバコ」という表現、「字面」ならぬ、「音づら?」が、何だかいいです。

 20歳で53歳の母を亡くした時は、人生短いなと思った私も、もう母の年を越えました。1年がこんなに早いということは、20年なんてあっという間です。しょうもないことでクヨクヨしたり、ダラダラと時間を過ごしそうになった時は、「ガンバコ、ガンバコ!」と、自分にハッパをかけようと思うのです。

 何でも…、そう、病みそうなほど苦手なことでなければ(私にとってのIT系とか)(笑)
 どんどんやってみることが、きっとボケ防止にもなるでしょう。

 時間だけは、誰にでも平等に流れていますから。

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