本当に早いもので、今年もあとわずかになりました。今日は冬至です。
東洋的に言うなら、「陰陽の陰」の極まる日、白と黒の陰陽マークは、どなたもご存知のことでしょう。陰が極まれば陽になり、陽が極まると陰になる。何事も、極端な状態になると、ドン、と、反対の状況がやって来る。昔の人はうまく説明したものだなぁ、と思います。
冬至と言えば柚子の季節。蜂蜜との相性は最高で、お湯で割ってホッと一息つく飲み物に、お漬物、柚子味噌などに、はたまた種は焼酎に浸けて化粧水にもなり、捨てるところがありません。
天然のもので香りの良いものは、東洋医学でいう、「行気作用」があり、滞っている「気」を巡らすとされます。湯船に浸かる、という話を前回書きましたが、柚子湯でゆっくり温まって、その後、あったかい柚子ドリンクでも作れば、1年の疲れを取るにもよさそうです。
無農薬の柑橘類が手に入ったとき、食べた後に皮を細かく切って乾燥させます。みかんの皮は「陳皮(ちんぴ)」といって漢方の生薬です。お好みで蜂蜜か黒砂糖を少し入れて熱湯をさすか、本格的にいくなら、漢方薬局で「乾燥した五味子(ごみし)」という「ベリー系の実」を購入し、陳皮と合わせて熱湯をさし、蓋をして蒸らす。
蓋を開けたときの香りを嗅いだだけで、ストレスがふわっと癒される感じです。五味子という「実」が凄くて、五味(甘味、苦味、酸味、辛味、鹹味(塩味))全ての要素があるということは、「五臓」に効く、ことを意味します。それに柚子を足して気が巡れば、万能養生ドリンクの出来上がり。
五味子がない時、お酒がいける方は、蜂蜜と柚子のドリンクにちょっぴりウイスキーを足すのもありです。以前、試したという父が、「滅法うまくなることを発見」したと言っていましたっけ。
慌しい年末、皆様もちょっと1杯、いかがでしょう。