ここ2か月、都内の時代のように急に忙しくなり、気がついたら夕方に金木犀の香りがふわっとして、驚きました。バタバタしている間に夏が終わっていました。自然な植物の匂いには癒されます。
最近、また「若杉ばあちゃん」こと、食養家の若杉友子さんの新刊を偶然見つけ、読みましたが、仰りたいことがビシビシと伝わってきました。文体は緩い感じですが、いろいろな昨今の状況に危機感をお持ちで、何とかして若い人達にもわかってほしい、とお思いなのがよくわかります。
そしてまた、最近、改めて玄米の凄さを実感することがありました。玄米食は若杉さんの勧めるところでもあります。高齢の親族のサポートをする中で、朝食を玄米に切り替えたところ、身体の代謝がだいぶ変わってきたのです。手間暇かけて育てられた有機のお米には命があります。蒔けば発芽するでしょう。そういう力のある食材は、確かに食べた人の身体を変える。「食」の力って凄いです。薬でも、鍼灸と蒟蒻湿布の併用でも効かなかった症状が改善されました。
両方トライして初めて効果が出たのです。正直焦りました。いろいろ自分なりにツボの組み合わせを考え、ああでもない、こうでもないと試行錯誤しましたが、それだけではダメでした。治療家としてまだまだだなぁ、と頭を抱えました。それを、たった何十グラムかの玄米が、あっさりと解決したのです。
「人間は土から離れては生きられない」と、母が生前よく言っていました。食べ物がなければ、人は生きられません。当たり前のことですが、今の世の中は、このことがあまりにもないがしろにされています。
土と、お米(植物)と、人と、微生物。どれが欠けても命は育めません。命ある食材を生み出す人達を、もっと大事に守らないと、これから大変なことになるでしょう。